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本記事で得られる知識
当記事では、報酬システムの各種ボーナスの原理のひとつとなるステアステップについて解説します。
この記事はこんな方向けです。
この記事を理解するためには、ネットワークビジネスの報酬システムのうち「ステアステップ」を体系的に理解できている必要があります。
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予め設定したボーナス率を会員同士で分配
報酬額の原資◯%を会員同士でタイトルに合わせて分配するボーナス体系がステアステップです。
ステアステップは「階段」を意味する単語であり、文字通り「階段」のようにタイトルが上がったり下がったりすると、ダウンラインやアップラインとのタイトルの差で分配率が決まる特徴があります。
こちらも図を用いて解説します。
まず図1では仮のタイトルとして、下からグリーン、ブルー、ピンク、イエローという4つのタイトルがあると仮定します。
各4つのボーナス率は図で示した通りです。そして、各タイトルを取得したメンバーが図の左側の無制限幅ツリーに配置されています。
説明の便宜上、商品の売上金額を単純にボーナス率で乗じた額が報酬額ということで説明します。
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あくまでタイトルの差額のボーナス率で金額が決定する
Kさんが小売価格1万円の商品を購入した場合のアップラインの分配額を計算すると、
- Kさん : 10,000円 × 15% = 1,500円 (Kさん自身が自己消費のために購入しているので1,500円のリベート(実質購入額が8500円)となる)
- Gさん : 10,000円 × (22% – 15% ) = 700円
- Dさん : 10,000円 × (30% – 22% ) = 800円
- Bさん : 0円
- Aさん : 0円
このようにステアステップ上の最大のボーナス率である30%を、購入したメンバーの間とアップラインで一番近いステアステップ上の最高タイトルのメンバーとで、金額を分配するのがステアステップによるボーナスです。
BさんよりLV1にいるDさんのほうがタイトルが上なので、Kさんの購入額のボーナス率はDさんより上にいるAさんBさんには反映がされません。
ステアステップは「階段」と同じような原理なので、同じボーナス率(=同じ階段に経った同じタイトル保持者」同士ではアップラインにいるメンバーその差が0なので、「差益」という表現を用いて説明されることが多いのはこのためです。
Oさんが非会員の愛用者に2万円の商品を販売した場合
- Oさん : 20,000円 × 15% = 3,000円(今回はOさんが第三者に小売しているので、単純に3,000円の利益)
- Jさん : 20,000円 × (30% – 15% ) = 3,000円
- Fさん : 0円
- Cさん : 0円
- Aさん : 0円
Nさんが非会員の愛用者に5万円の商品を販売した場合
- Nさん : 50,000円 × 30% = 15,000円
- iさん、Eさん、Bさん、Aさん : 0円
Mさんが35,000円の商品を自己消費のために購入した場合
- Mさん : 35,000円 × 22% = 77,000円(リベートのため実質購入額27,300円で購入)
- Hさん : 0円
- Dさん : 35,000円 × ( 30% – 22% ) = 2,800円
- Bさん、Aさん : 0円
Lさんが15,000円の売上を上げた場合
- Lさん : 15,000円 × 30% = 4,500円
- Gさん、Dさん、Bさん、Aさん : 0円
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同率タイトルもしくは自身より高いタイトル保持者のダウンラインからの売上は0になる
ステアステップは、図1ではタイトルイエローの30%を最大値として、それ以下のメンバーとのボーナス率で、ボーナス額を分配する特徴があります。
従って、ダウンラインの誰かがあなた自身と同じタイトル、もしくはあなた以上のタイトルを取得した時点で、その人以下のメンバーからの報酬が0になってしまうデメリットがあります。
図でいうならば、AさんとCさんは同タイトルなので、AさんはCさんより下のメンバーのステアステップとしての売上が0になります。
同じくダウンラインのほうがタイトルが上のケースである、HさんとMさんも同じで、HさんはMさんとそれより下からのステアステップとしての売上は0になります。ただ、Mさんはステアステップの中の最高タイトルであるイエローではありませんので、MさんよりアップラインでかつMさんよりタイトルが上のメンバーで一番近いアップラインであるDさんは、Mさんとの差である8%(30% – 22%)の差益が発生する形になります。
これはビジネスをはじめてから徐々に報酬額が増えるように設計するべき報酬システムの決定的な欠陥になりますが、ダウンラインを育成してがんばればがんばるほど、ダウンラインのタイトルがあなたのタイトルに近づいてきます。
近づけば近づくほどボーナス率の差が縮まってしまい、同じタイトルになればその時点で一番育成したメンバーからの報酬が0になってしまうという、最終的にモチベーションがだだ下がりの結果になってしまう欠陥があります。
最近はステアステップを設けるMLM企業は圧倒的に少なくなっています。というより、ステアステップはブレイクアウェイのつなぎになる役目として用意されていることが多いため、そもそもブレイクアウェイの報酬システムを採用するMLM企業自体が減っているのでほぼ採用しているところはありません。
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