マイニングエクスプレス(Mining Express) の本当の問題点【大学生向け、創業者の実態と本音を考察】

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本記事で得られる知識

仮想通貨マイニングエクスプレスについて理解することができます。

記事の前提

マイニングエクスプレスについて、運営側(会社側)の視点にたったメリットについて解説します。

こちらは、否定的な意見を多く含み、注意喚起を目的としています。

その上で、勧誘された際や、実際にしている方、そして友人・知人・家族で勧誘を受けた、または出資したという方への警鐘として捉えて頂ければと思います。

2021年11月時点での情報に基づいて解説をしています。

もし報酬システムの更新があった場合は、概要書面をご提供ください。詳しくはこちら

記事の信頼性

筆者は主宰企業を設立しようとネットワークビジネスを経験していた元経験者です。詳しくはこちら「運営者の紹介

マイニングエクスプレスとは

マイニングエクスプレスは、ブラジル出身の創業者が、ウクライナで全世界的に展開する、仮想通貨であるビットコインを基本に、マイニングとMLMをマッチングさせる形で運営している企業です。

MLMとして、キャッシュを集めることで、ビットコインのマイニングランキングに名を連ねるほど、大規模なマイニングを実現していることや、日本では日本国内に実態のない投資系ネットワークビジネスということで、キャッシュリターンのでかさにより大学生や20代の若者を中心に会員を募っていることで有名です。

会社概要

創設者は、ブラジル出身の日系ブラジル人の方で、本社はウクライナに存在し、日本には支社が存在せず、あくまでビジネス会員が日本国内で展開をしています。

報酬システム

報酬システムとしては、投資金額を原資とした分配並びにマイニングによる還元となっていますが、プランとしてはバイナリーをメインの報酬体系として採用しています。

問題点の考察

マイニングエクスプレス自体は、日本国内に法人を持たない投資系MLMとなりますので、一般的な視点で見ても、他のMLMよりも注意しなければいけない点がたくさんあります。

ここでは、その問題点を考察していきます。

適法性を確認できない

マイニングエクスプレス社自体が日本にありませんし、ウクライナの工場見学をすることもできますが、基本的には自腹でウクライナまで出向かいないと直接確認することができません。実質的には大半の方は実際に本社見学する機会自体がなく、あくまで紹介者や別のメンバーによる間接的な証拠でしか把握することができません。

また、創業者はブラジル人で日本語、ポルトガル語、そしておそらく英語がメイン、そして会社自体はウクライナということでウクライナ語と英語がメインとなりますので、日本国内の情報ではなく現地の情報を言葉で直接仕入れることに対しても極めて高いハードルがあります。

また、ウクライナといえば、マレーシア航空機の撃墜があったり、ロシアによるクリミア併合による戦争状態の地域があったりと、日本人のイメージからすると、他国よりも「率先して直接確認しに行きたくない」と心理的に思わせる土地である点、信頼が命のビジネスからすると、きな臭さを感じます。

通常は信頼性を獲得するために、日本に法人を公式に設立して、日本語でその良さを伝えるべきですが、それが現時点でも確認できず、それらしいホームページも、検索で上位に表示されるそれっぽいサイトも、あくまでマイニングエクスプレス社の会員と推測できる会員企業(登記情報で確認済)が公開しているサイトということで、なかなか公式の実態をつかめない点で、より注意が必要です。

この注意についてですが、日本国内で一般的に企業として展開する場合は、大小はあれど悪い動きというのは、なんとなく表面化して気付ける場合もありますが、日本国内で全く実態のないビジネスの場合、あるタイミングで、いきなり全てストップしてなくなった、ということが十分にありえるわけです。

これらのリスクを最小限にするために必要な、自分の目と耳で得る実態の確認ができない以上は、非常にリスクが高いビジネスであると判断できます。

創業者の実態とは

創設者自身はブラジル出身であり、そして会社はウクライナで行われています。

英語ベースで創業者について調べてみると、このマイニングエクスプレス社を設立する前は、D9とよばれる「ビットコインを使用したブックマーク系の投資系MLMのトップリーダー」であったということが分かっています。

このD9という会社は結局は詐欺的行為で、有名なブックメーカーと連携していると謳って投資系MLMを展開していましたが、実際は連携の実態がなかったということが判明し、途中で配当がなくなり、消滅したということが分かっています。

この点を踏まえて、創業者本人は「以前はD9のトップリーダーだったが、経営陣が逮捕されたか、業務停止命令で会社が潰れたりしたから、信用できる会社を自ら作ろうと思った」と述べています。

断定するわけではないですが、基本的に詐欺的MLMを行う人が使う常套手段のセリフです。実際にアリックスジャパンが業務停止になった際に、トップリーダーが3人が独立して「クオリエ」という会社を設立しましたが、全く同じ謳い文句で、アリックスジャパンからクロスリクルーティングでメンバーを奪う形を取っていたのが、記憶に新しいです。

また、このD9という投資系MLMですが、会員からの出資額が巨額であったため、一時期のビットコインへの値上がりに影響を及ぼしたことがあるようで、ここから参考に同じ手法にてマイニングに焦点を置いたビジネスモデルを画一したと推測することができます。

基本的にMLMである以上は、トップリーダーとMLM主宰企業というのは密接に繋がっているものですので、この点創業者がD9の被害者なのか、それともD9の当事者なのかということ自体を確認することもできません。

D9の被害者であったと客観的に確認できるのであれば信頼性に足りますが、当事者であったという確認ではなく、単純に「信頼性が確認できない」ということ自体が、信頼できないと判断するべきですので、その点においてもリスクが非常に高く、またD9と同じように仮にマイニングエクスプレス社が潰れたとしても、国外にいますので、回収は非常に難しいということも頭に入れておく必要があります。

特にウクライナと日本では、犯罪者引き渡し条例がありませんから、極端な話をすると遠隔でやり放題とも言えるのです。

誰が儲かるのか

ここまで話をするともうおわかりかと思いますが、確実にリスクなく莫大な収益を得られるのは間違いなく、創業者本人であることがわかります。

会員から募った出資金は単純に創業者へキャッシュ(ほぼ純利益)として蓄積されますし、出資を募って出資したビットコイン自体もそもそも集めた出資額が巨額のため、ビットコイン自体の値上がりにも繋がり、創業者への大幅なキャピタルゲインとなります。実際にマイニングの実績ランキングを見ると実際に上位にきている時点で、巨額の資金を集めていることがわかります。

更にマイニングにより会員に還元するとはいえ、バイナリーとしての報酬システム自体が、最大還元率が41%ですので、日本の会員からの全出資額の最低でも59%は創業者のポケットに入ります。

そして、会社が潰れても創業者本人の実態がつかめないため、日本国内から投資金の回収をすることは事実上困難であり、裁判を起こしたとしても、ウクライナという国自体が日本に引き渡すこともなく、なんの不自由もなく生活することが可能です。

拡大するか消滅するか全く判断できない

マイニングエクスプレスだけでなく、仮想通貨を使った投資系MLMの場合、マイニングという0からインカムゲインを得るというしくみと、値上がりによるキャピタルゲインをうまく利用することによって、1口の投資金額も大きいことから、ハイリスクハイリターンのビジネスモデルと言えます。

しかし、日本国内においては、実態のない概要書面なしの勧誘活動は、特定商取引法違反になりますし、条件が揃えば単純に出資法違反になります。

特に、金融に関する知識がそもそも他国に比べて乏しいので、日本人は簡単に騙せると思っている外国人は非常に多いので、その点カモにされる危険性も十分にあるということを認識しましょう。

特に、この手の投資系MLMの場合は、末期症状を知ることなくそのまま業務停止・配当停止になるのが、毎回のパターンですので、その点を踏まえて、人を巻き込んで巨額の資金をつぎ込んで、失うぐらいならば、自らビジネスモデルを画一して、自分自身でキャッシュインフローを稼ぐ方がより懸命といえるでしょう。