ネットワークビジネス(MLM)におけるグローバルシームレスツリーの現実を解く


今回はグローバルシームレスツリーと呼ばれるルールについて解説していきたいと思います。

グローバルというのは地球規模、シームレスというのは国境なしという意味で、グローバルシームレスツリーというのは、国に関係なくリクルートが可能なツリー構造を指します。

外資系MLM企業が先駆者となり、例えばアメリカに住んでいるアメリカ人が、日本に住んでいる日本人をリクルートし、日本に住んでいる日本人が今度は韓国に住んでいる韓国人をリクルートするという、国と国籍に関係なくツリーが形成される魅力的なルールを持つ報酬システムが増えています。

日本国内のリクルート活動に限定すると市場は1億程度しかないですが、例えばアメリカ国内に住んでいるアメリカ人をリクルートできるというチャンスがあるだけで、市場規模が3億5000万人に増えることになります。

それだけ国と国をまたいだリクルーティングが可能になると市場の規模が大きくなる意味では非常に魅力的に見えます。

しかしながら、このグローバルシームレスツリーが、地球規模で”公平に”ビジネスチャンスを持てるためには、いくつかの前提が必要になってきます。

2018年現在でもその前提が揃っていないMLM企業が大勢を占めているため、なかなか国に関係なくボーダーレスなツリーとは言えない状況となっています。

リクルーティングはシームレスだが国ごとに違う法律は遵守する必要がある

日本にはネットワークビジネスに関する法律と言えば、特定商取引法の中の連鎖販売に関する項目がそれにあたります。

この特定商取引法は非常に厳しい制限があり、同じ特商法の他の通信販売などの規定と比べると、その厳しさは抜きんでています。

日本では日本のルールに即したやり方でリクルートをしなければいません。

これが中国ではどうかというと、MLMそのものは直鎖法と伝鎖禁止法の2つの法律によって、更に厳しく制限されており実質連鎖販売そのものを展開することができない状況です。

その他にも、韓国では実質還元率自体に決められた率以上を吐き出しできないようになっていることから、グローバルシームレスツリーを採用していながら、韓国からのポイントだけ別の換金率を採用していたりと、韓国だけの大幅な制約が働く場合もあります。

これらの法律を理解しないと、いくらシームレスとはいえ、日本のネットワークビジネスの歴史同様に、知らぬ間に悪徳且つ違法は勧誘方法を海外で行ってしまっている可能性も生じます。

シームレスとはいえ、結局は法律がそれを妨げているという現状を知る必要があります。

世界同時展開でこそ公平なチャンスがある

2018年現在の市場規模は把握していませんが、20年前まではMLMの市場規模はアメリカが1位、日本が2位、そしてドイツが3位でした。

しかし、日本が2位にも関わらず、アメリカの次にヨーロッパや他のアジア、南米に先に展開し、何十カ国ものオープンを経てその後に日本国内でオープンするという、お決まりの開催国の順序というものが存在しました(今も存在する??)。

これはなぜかというと、世界展開の上にてアメリカ人がまずグローバルシームレスツリーの上位に配置された後に、ツリーの成長の鈍化を防ぐためにあとのあとになって、末端の部分に市場規模2位の日本が来るようにして、より売上の鈍化を最後に防ぐ理由からです。

特に日本人というのは北米で人気のものはかっこいいというイメージが敗戦後に定着していますし、また英語が極端に他の国の人よりも苦手なので、どんなに進出が遅くてもネットで英語の真実を見られる機会も少ないので、言い方は悪いですがいいカモなのです。

このことから分かるのは、グローバルシームレスツリーが公平にビジネスを行うためには、開催する国を世界同時にする必要があるということです。

米国に本社を持つMLM企業はまず最初に本国のアメリカ国内でオープンさせて、それから他国へ他国へと順番に展開してきますので、どうしてもツリーの国籍別のメンバーの構成は、上から下に行くにつれ、開催国順に見事までに比例して配置されます。

この時点でシームレスであっても公平な状態とは到底言えません。

後に開催した国ほど、結局それまでにオープンした国のメンバーにうま吸い上げられているとみることもできます。

世界同時展開をするとなっても、日本のように支社がないと米国本社から直接配送してもらうことになるため、個人消費法にもとづいて個人輸入扱いにより再販売が禁止という法規定により、商品の愛用者を探すことが最初はできなかったりと、支社ができないと更に制約を受ける場合もあります。

グローバルシームレスツリーのコンセプトは非常に素晴らしいものですが、現実的には各国の法律によって、その魅力が大きく減ってしまう点について、我々は冷静に気づく必要があります。

でないと、いつまでもアメリカのカモ同然となりかねませんので、理念にとらわれず現実的な行動を心がけましょう。