ホリデーマジック

分類 : 会社名

英語 : Holiday Magic

解説

ホリデーマジックは1964年に創業し、1974解散したマルチ紛い商法(= ネズミ講)を展開した、日本にも進出した米国企業。

創業者ウィリアム・ペン・パトリックが1974年10月に交通事故でなくなったこと、またアメリカとスウェーデンで、MLMと称していた報酬システムがネズミ講式であったことが後に判明し、1974年5月に大規模な訴訟問題が起きたことに起因し、1974年に解散した。

日本には1973年に上陸したが、同年に創業者がなくなったことで1年ほどで解散した。

後にネズミ講式が発覚したことで、1974年に約31000人の米国会員により集団訴訟が起こされ、裁判所より3億円規模の返金のための基金を設けるよう判決がでるなど、アメリカ国内で大規模な社会問題となった典型的なケースとなっている。

ホリデーマジックは、1972年にはカリフォルニア州、同年にエイボンプロダクツに、1973年には米国証券取引委員会、同じくスウェーデン国内での営業禁止命令と2億円の罰金、そして先に記述したとおり、米国国内の会員による民事訴訟と、数々の訴訟問題を起こされて幕を閉じた。

日本では、日本最初のネットワークビジネスといわれることがあるが、先述したとおりアメリカ国内ではMLM紛い(=ネズミ講)であったことが発覚したため、実はネズミ講であったことから「日本最初のMLM企業」とは言いがたい点がある(単に「マルチ紛い商法を展開した外資系日本法人」が正しい)。

ただ、手口は現在の過激な自己啓発セミナー的且つ、人権を無視した勧誘方法がとられており、日本国内でも被害者の会が発足し、また裁判所に返金命令が出るなど、日本国内においても「悪徳企業」の典型例となっている。

この過激な自己啓発セミナー的な手法は、創業者であるウィリアム・ペン・パトリックの影響を受けている。

パトリックは何度も企業に失敗しており、1964年にカリフォルニア州サンラファエルで化粧品販売を手がけたゾリーン社の倉庫を通り過ぎる際に、ゾリーン社が会社をたたもうとしているところに偶然出くわし、その後約180万円でゾリーン社から化粧品事業を買収した。

パトリック自身がいくつかの自己啓発セミナーを受け、シルバメソッドと呼ばれる瞑想型の自己啓発が組織育成の手法として取り入れられ、日本国内でも同じ方法がなされた。

しかし、日本ではそもそも国民性・民族性とは違う半ば精神的な圧力や苦痛を浴びせる、宗教的な方法が蔓延したことで、社会問題化し国会でも取り上げられるほどになった。